社労士 渡邊のコラム

労災認定事例② ひどい嫌がらせで うつ病/精神障害の労災認定29

メンタルヘルス対策相談(専門社会保険労務士・産業カウンセラー)

 

◎「ひどい嫌がらせ、いじめ、または暴行を受けた」ことにより、「うつ病」を発症したとして認定された事例

Bさんは、総合衣料販売店に営業職として勤務していたところ、異動して係長に昇格し、主に新規顧客の開拓などに従事することとなった。新部署の上司はBさんに対して連日のように叱責を繰り返し、その際には、「辞めてしまえ」「死ね」といった発言や書類を投げつけるなどの行為を伴うことも度々あった。

係長に昇格してから3か月後、抑うつ気分、睡眠障害などの症状が生じ、精神科を受診したところ「うつ病」と診断された。

〈判断〉

①上司のBさんに対する言動には、人格や人間性を否定するようなものが含まれており、それが執拗に行われている状況も認められることから、別表1の具体的出来事29「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」の心理的負荷「強」の具体例である「部下に対する上司の言動が、業務範囲を逸脱しており、その中に人格や人間性を否定するような言動が含まれ、かつ、これが執拗に行われた」に合致し、総合評価は「強」と判断される。

②業務以外の心理的負荷、個体的要因はいずれも顕著なものはなかった。

①②により、Bさんは労災認定された。

 

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