社労士 渡邊のコラム
業務による強い心理的負荷が認定とは/精神障害の労災認定42019年2月20日更新
メンタルヘルス対策相談(専門社会保険労務士・産業カウンセラー)
労働基準監督署の調査に基づき、発病前おおむね6か月の間に起きた業務による出来事について、別表1「業務による心理的負荷評価表」により「強」と評価されている場合、認定要件の②(精神障害の労災認定②のページ)の要件を満たします。認定基準では、出来事と出来事後を一連のものとして総合評価を行います。具体的な評価手順は、次のとおりです。
1「特別な出来事」に該当する出来事がある場合
別表1の「特別な出来事」に該当する出来事が認められた場合には、心理的負荷の総合評価を「強」とします。
2「特別な出来事」に該当する出来事がない場合
以下の手順により心理的負荷の強度を「強」「中」「弱」と評価します。
(1)「具体的出来事」への当てはめ
業務による出来事が、別表1の「具体的出来事」のどれに当てはまるか、あるいは近いかを判断します。なお、別表1では、「具体的出来事」ごとにその平均的な心理的負荷の強度を、強い方から「Ⅲ」「Ⅱ」「Ⅰ」と示しています。
(2)出来事ごとの心理的負荷の総合評価
当てはめた「具体的出来事」の欄に示されている具体的の内容に、事実関係が合致する場合には、その強度で評価します。事実関係が具体的に合致しない場合には、「心理的負荷の総合評価の視点」の欄に示す事項を考慮し、個々の事案ごとに評価します。
(3)出来事が複数ある場合の全体評価
①複数の出来事が関連して生じた場合には、その全体を一つの出来事として評価します。原則として最初の出来事を具体的出来事として別表1に当てはめ、関連して生じたそれぞれの出来事は出来事後の状況とみなし、全体の評価をします。
②関連しない出来事が複数生じた場合には、出来事の数、それぞれの出来事の内容、時間的な近接の程度を考慮して全体の評価をします(下の図を参照)。
強 + 中または弱 →強
中 + 中・・・(中が複数) →強または中(近接の程度、出来事の数、その内容を考慮して全体を評価します)
中 + 弱 →中
弱 + 弱 →弱
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